企業で働く薬剤師の仕事
2026年11月7日
企業で働く薬剤師の仕事
企業で働きたいと思っても、職種によって仕事はかなり違います。ここでは、薬剤師が関わることの多い職種と、いまの職場でできる準備をまとめます。
企業で働く薬剤師はどれくらいいるか
厚生労働省の統計では、製薬会社などの製造販売業・製造業で働く薬剤師は、2024年末時点で24,102人です。届出薬剤師全体の7.3%にあたり、2022年の25,786人から1,684人減っています。減った理由は統計からは分かりませんが、病院や薬局に比べて席が限られることは、知っておいて損はありません。
出典: 厚生労働省「令和6(2024)年 医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」
主な職種
- DI(医薬品情報): 医療従事者や患者さんからの問い合わせに答え、資料を整えます
- 学術: 文献を読み、社内外に向けた資料や勉強会を作ります
- MSL: 医師などの専門家と、医学的・科学的な議論をします。販売促進からは切り離された役割とされています
- 安全性情報: 副作用の情報を集めて評価し、報告します
- 薬事: 承認申請の書類を作り、規制当局とやり取りします
- 品質保証: 製品の品質を保つ仕組みを管理します
- CRA・CRC: 治験の進行を支えます。CRAはモニタリング、CRCは医療機関での治験の実施を支援します
- MR: 医療機関を担当し、自社の医薬品の情報を提供します
薬剤師の資格が要る仕事、要らない仕事
多くの職種は、薬剤師でなくても就けます。資格だけで有利になるとは限らないので、職種ごとに何を求められるかを見てください。
医薬品の総括製造販売責任者は、原則として薬剤師が務めます。
MSLに法律で決まった資格はなく、要件は会社ごとです。業界団体の製薬協は、医療分野の資格や、医学・薬学などの学位があることが望ましいとしています。
臨床経験の見られ方
「臨床◯年」だけでは伝わりにくいことがあります。DIならどんな問い合わせに答えてきたか、CRCなら治験にどう関わったかのように、経験を職種の言葉に置き換えておくと、応募書類が書きやすくなります。
いまの職場でできる準備
転職を決めていなくても、次の経験は職種を選ぶ材料になります。
- DI業務や問い合わせ対応を担当する
- 副作用報告に関わる
- 治験の事務局やCRCの業務に関わる(病院の場合)
- 英語の論文を読む習慣をつける
- 勉強会の資料を作る
求人の出方は病院や薬局と違う
通年で多く出るとは限らず、欠員が出たときに募集されることもあります。急いで応募先を決めるより、どの職種が自分の経験とつながるかを先に考えておくと、募集を見かけたときに判断しやすくなります。
自分の志向が企業に近いかどうかは、診断で確かめられます。
本記事は情報提供であり、特定の職場や求人を推奨するものではありません。掲載内容は一般的な傾向であり、実際の条件は求人ごとに異なります。